
帝国データバンクは2017年上期(1―6月)の労働者派遣業の倒産件数が前年同期比12・1%増の37件だったとする調査結果をまとめた。
年ベースでは2014年をピークに減少していたが、17年は増加に転じる可能性が高いと指摘。人材不足により各業態で正社員登用が増える中、派遣業態での応募人員の不足、派遣業者自体の人手不足が影響したとみられる。
上期の負債総額も同30・3%増の37億8300万円だった。
負債規模別では、5000万円未満の零細倒産が26件と、全体の70・3%を占めた。零細倒産が70%超となったのは08年以降で初めて。
通年でも零細倒産の件数が過去10年で最多となる見込み。売り手市場が加速する中、派遣スタッフの確保などで大手・中堅業者と零細業者の格差が拡大している可能性があるという。