
これまでもビットコインは価格上昇が続いていましたが、その主な要因は中国人投資家による買いでした。中国人の中には自国の通貨制度を信用していない人もおり、事業などで稼いだお金を海外に密かに移転させるケースがあります。ビットコインはこうした資金の受け皿のひとつとなっており、これが継続的な買いをもたらしていたわけです。
ところが中国当局がこうした動きに神経を尖らせ、規制を強化したことから、中国人による買いは少なくなったといわれています。また、中国ではキャッシュレス化が猛烈な勢いで進んでおり、一般的な決済目的でビットコインを使う人も増えています。ビックカメラなどが今年の4月から店頭でのビットコイン支払いに対応したのも、日常的にビットコインを使う中国人観光客を意識してのことです。
中国人による買いが減少したことでビットコインの価格は下がると思われていましたが、現実の動きはまったく逆でした。昨年末には1BTC=10万円を突破、今年に入って価格はさらに急上昇し、5月には何と一時30万円を超えるまでに値上がりしています。最近の価格上昇の主な要因は中国人ではなく日本人投資家の買いといわれています。